まずは、人材派遣の歴史についてみてみよう。不況期である1990年代に大きく業績が上がり、規制緩和も行われた派遣業だが、その背景にはやはりリストラがある。不況に喘いでいる企業が、あらゆる業務で経費が低くリスクも抑えられ、短期の雇用が可能な派遣社員を広く求めたわけだ。 つまり、派遣は企業によって都合の良い働き手としての利用価値が大きいために、急激に普及してきたわけである。この点は、基本的に現在でも変わっていない。また一方では、偽装請負の横行やワーキングプアに陥る若者の急増なども社会問題化している。日本での派遣業は、法整備が行われてからまだ20年ほど、社会の状況に影響され、急激な成長や規制緩和でめまぐるしい変化を見せてきた派遣業だが、働く側にとって適切な法律や制度の整備は、まだ終わっていないと言えるだろう。現在、派遣社員にはどのような待遇とメリットがあるのかを説明しよう。